注目すべきトレンド
- 西ヨーロッパと北米は、チーズの二大地域市場。最も成長の早い市場として、オーストララシアがこの2つを追いかけています。
- 栄養価、手軽さ、味、持続可能性は、チーズを購入するときに消費者が求める期待の一例です。
- 機能性を付加したチーズやヴィーガンチーズに対する需要が成長中です。
消費者の関心の高まりが世界のチーズ市場におけるイノベーションを動かしています。最も成長の早いチーズ市場の2023年の動向について、メーカーが把握しておきたいトップトレンドとは?今日の消費者の求めるものが見えてきます。
世界のチーズ市場は2021年に、前年比で5.1%増の1430億ドルに達しました1。西ヨーロッパは世界最大の地域市場で、ほぼ540億ドルの売上高に到達し、これに北米が338億ドルで続いています2。ただし、世界で最も急成長しているのはオーストララシアで、その成長率は小規模ながら15.1%となっています3。
Region | 2021 Sales ($ millions) | Annual Growth (2020-2021) |
---|---|---|
西ヨーロッパ | 53,999 | 6.5% |
北米 | 32,765 | 2.1% |
ラテンアメリカ | 16,652 | 3.4% |
東ヨーロッパ | 14,979 | 9.0% |
中東・アフリカ | 12,039 | 0.9% |
アジア太平洋 | 9,607 | 7.5% |
オーストララシア | 3,002 | 15.1% |
もう一つ注目すべき場所は中国です。中国ではチーズの小売による販売高が2025年までに11%成長すると予測されています4。消費と支出の伸びにより、チーズは今後数年間、中国で最も急成長する乳製品カテゴリーになると予想されます。伊利など、国内最大の乳製品企業数社による投資が増加しています。
栄養から手軽さ、味に至るまで、消費者がチーズを購入する理由は様々です。同時に、市場で手にできるチーズの選択肢という点で、チーズの固定客層の間には新たな関心や期待が生まれています。
例えばヨーロッパでは、チーズの包装に対する環境上、倫理上の主張の高まりからもわかるように、持続可能性の重要性が増しています。南北アメリカでは、ナチュラルでクリーンラベルのチーズが人気の高まりを見せています。ただし、現時点で最も強力な駆動要因になっているのは健康であり、チーズにおける2023年のトップトレンドはいずれも、この重要な消費者の関心に影響を及ぼしているのです。
米国におけるチーズ消費者の3人に1人は、ほかのスナックやおやつに代わるヘルシーな選択肢としてチーズを購入しています5。世界のチーズブランドは、ヘルシーなスナックへの消費者の関心の高まりをうまくとらえられるよう、プロテインからカルシウム、ケトジェニックダイエットとの相性の良さまで、チーズの多様な栄養効果を宣伝しています。さらに、メーカーでは、スナックを購入する消費者にアピールできるよう、地域に着想を得た魅力的な味の大胆な開発に取り組んでいます。特に、アジアではこの傾向が顕著です。
機能面でのメリットを求めてチーズに手を伸ばす消費者も増えています。例えば、中国の消費者の64%はチーズは免疫を高めるのに有効だと考えています6。ただし、機能成分を添加したチーズにも大きな好機があります。英国ではBenecol社が、植物スタノールを使用した低脂肪かつコレステロール低下作用のあるクリームチーズを発売しました。米国では、子どものいるチーズ消費者の27%が、健康効果をうたったチーズを試してみたいと回答しています7。
ヴィーガンチーズの需要が高まりを見せており、BabybelやBoursin、Philadelphiaなどの大手チーズブランドは最近、それぞれの製品群にヴィーガンのための選択肢を新たに加えました。味と食感は継続的に改善されていますが、ヴィーガンチーズも、乳由来のチーズに競合するためには栄養価の点で改善を図る必要があります。例えば2021年に発売されたヴィーガンチーズの22%はビタミン/ミネラルが強化されていますが、平均的なヴィーガンチーズの場合、乳由来のチーズが13gなのに対し、100g中のタンパク質はわずかに5gです8。
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